はてなブログから移行した記事です。(初出:2023年7月)
低価格帯の定番
もう発売さえれてから4年以上経過しているにもかかかわらず、未だにAmazonの売れ筋ランキングに入り続けているfinal E500。ASMRやVRゲームなどに最適化されたイヤホンがここまで人気なのも不思議だったが、実際に使ってみると、そもそもの素性の良さから、普通の用途でも価格以上の音を聴かせてくれる。
いや、レビューは今回の記事のメインではないのでこのくらいにしておこう。
今週のお題「自由研究」
はてなブログ(移行前のブログサービス)の今週のお題が「自由研究」なので、今回は自由研究っぽいことをやってみよう。
テーマは新品と使い込んだイヤホンを聴き分けることができるのか!
要するに、オーディオ界隈で戦争の火種になりがちなエージングの話。
エージングとは
新品のオーディオ機器をある程度使い込むと音が良くなるっていう現象のこと。車の慣らし運転みたいな工程だね。これが起きる理由は以下の二つ。
- 振動版などの可動部分が馴染む
- 人間がその機器の特性になれる
筆者は一つ目の理由は半信半疑。二つ目の理由による効果が大きいかなと思っている。
新品のE500を用意
2本のfinal E500を用意した。一つは筆者が長期間使い込んだ、エージングされたもの。
もう一つは新品未開封で、エージングされていないもの。
この2本のイヤホンの音を聴き分けることができれば、一つ目の、振動版などの可動部分が馴染むという理由によるエージングの効果があると認めよう
実験方法
先ず、筆者の所有物である、古い方のE500のイヤーピースに油性ペンで印を付けた。これはイヤーピースをめくらないと見えない。
そして、手元を見ずに軽くベッドに放り投げてシャッフル。この時点で筆者には新旧の区別は付かない。
尚、ケーブルの手触りで判断できないように、この作業は軍手を着用して行っている。
シャッフルされたイヤホンは、それぞれ音楽を聴き、音が良い、即ちエージングが終わっている(古い)と思う方を予想する。予想ができたら、イヤーピースをめくって答えを確認する。これを5回繰り返した。
結果
結果を以下に示す。
予想 | 結果 | |
---|---|---|
1 | B | B |
2 | B | A |
3 | B | B |
4 | B | B |
5 | B | B |
正答率は80%だった。
ポイント
5回やってここが違うって感じた点を以下に示す。
- 新しいE500は低音が遠く感じる
- 新しいE500は分離感に欠ける
- 古いE500は楽器の音が聴いていて楽しい
- 古いE500の方が推しの声がかわいい
あと、3回目くらいで気付いたのだが、同じ曲は2回目の方が良い音に感じられる。これが2回目に誤認した理由だと思われる。そのため、同じ曲を3、4回繰り返した方が判断しやすい。
結論
5回の実験で1回間違えているため、十分な優位があるとは言えない結果だが、聴いてみた所感も含めると、機器に由来するエージングの効果はあると思う。それでも、1回間違える程度の差しかない。
改めてE500を聴いて
こんなに真剣にfinal E500の音を聴いたのは久しぶりだが、改めて良いイヤホンだなと感じた。独特な空間表現で迫力がある。もちろん、価格なりの粗はあるのだが、それを上回る魅力があるイヤホンだ。
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