Blackview Tab 90 WiFi 実機レビュー|16000円で買えるAndroidタブレット

ガジェット

まえがき

iPad Airでさえ10万円のこの時代、選択肢に入ってくるのは格安タブレット。
筆者はこれまで

  • iPad mini 4
  • iPad Air 4
  • Xiaomi Pad 6S Pro

とミドルクラスのタブレットを中心に使ってきたため、安かろう悪かろうのイメージしかないのだが、その実態がどんなおのなのかはうっと気になっていた。
そんな折に以下のタブレットの提供のお話を頂いたので、興味本位で受けてみた。

概要説明

今回ご提供いただいたのは、Blackview Tab 90 WiFiというモデル。
多種多様なモバイル機器を製造しているので、メーカー名だけは聞いたことがあるという方も多いのではないだろうか。

Tab 90 WiFiの特徴は安さ。実売16000円とApple Pencilよりも安い。

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スペック

Tab 90 WiFiのスペックはこんな感じ。

  • SoC: Unisoc T606
  • メモリ: 4GB(+拡張メモリ8GB)
  • ストレージ: 128GB
  • ディスプレイ: 10.92インチ、1280×800
  • バッテリー: 8200mAh

と、割と使えそうなスペックに仕上がっている。特にストレージ128GBというのは驚きだ。
ディスプレイがWXGAしかないのが少し気になるポイントではあるが、それが不満になるかは実機を触って確認していこう。

尚、技適マークも付いているので、日本で使用しても問題はない。

開封

タブレットといえばこれ!という形の梱包で届いた。

10Wの充電器とUSB A to Cケーブルも付属していた。格安製品だが実用的な長さのケーブルが付属しているのはありがたい。

ディスプレイには輸送用の保護フィルムに加えて、普通の画面保護フィルムも貼り付けられていた。極限までコストカットはしておらず、使う人のことを考えているような気がして嬉しいポイント。

第一印象は思ったより高級感がある。もちろん樹脂製の筐体にアルミほどの高級感はないが、表面処理の粗さはなく、色も綺麗で、格安タブレットとして予想していた質感よりは遥かに良かった。

本体

iPadにホームボタンが付いていた頃は、ホームボタンを下にして使う縦持ちが標準だった気がするが、昨今では横持ちで使うコンテンツが多く、メーカーもそれを想定してカメラを長辺の真ん中に持ってきている。

そのため、当記事では横持ちを基準に上下左右という表記をする。

上部にはマイクが入っていると思われる穴があるだけで、ボタン類は何もない。

代わりに、左側面に電源ボタンと音量ボタンが配置されている。音量ボタンもここにあるのは少し珍しい気がするが、使っているうえで特にメリットもデメリットもない。尚、横にある穴はスピーカー。

スピーカーは右側面にも一つ付いていて、ステレオで再生することが可能。
右側面にはType-Cの充電端子、SDカードスロット、イヤホン端子がある。そう、イヤホン端子があるのだ。いまだに筆者は有線イヤホンを愛用しているので、これはありがたい。最近はスマホでもタブレットでもUSB-DACが手放せなくて不便なんだよね…

下面には何もない。

検証

ここからは実機を起動して検証していく。

初期設定

初期設定は適当に終わらせた。初期状態のストレージはOSが10GBほど消費しているだけで、かなり余裕があるので、仮想メモリを最大の8GB(合計12GB)に設定しておいた。

Antutuベンチ

格安タブレットということで期待はできないが、Antutuベンチを回してみた。

結果は総合で約24万点と、思っていたよりは悪くない。正直格安タブレットなら1桁万点ぐらいしか出ないものかと思っていた。特にグラフィックの面は弱いSoCなので、ゲームには不向きだが、ブラウジングや動画視聴など用途を限れば十分な性能と言えるだろう。

但し、実際に使っていると、ワンテンポ動作が送れるようなタイミングはある。

ブラウジング

正直なところ、16000円のタブレットではブラウジングすらラグがあってストレスが溜まるのではないかと心配していたが、Webページの表示速度もスクロールも遅いと感じることは少ない。スクロールするときにしっかりと指に追従してきたので、驚いたぐらいだ。

しかし、文字が主体のコンテンツの場合、ディスプレイの解像度が1280×800しかないことが少し気になる。もちろん読めるのだが、昨今の高解像度ディスプレイに慣れてしまうと、やはりドットが目立ってしまう。

動画視聴

Widevine L1に対応しているため(液晶は1280×800しかないが)動画配信サービスでも高画質な映像を再生することが可能だ。

実際にAmazon Prime Videoで動画を再生してみたが、問題なく高画質で再生することができた。読み込みの速度も問題はないのだが、少しアプリが不安定だった。これはアプリ側の最適化の問題の気がするが、アマプラが見たいならば確実に最適化されているであろうFireタブレットの方がいいかもしれない。

スピーカー

左右にスピーカーが付いていて、ステレオ再生は可能だが、アニメや映画を迫力満点で見られるかと言われると、それはない。しかし、音割れやひずみ等はなく、人の声も聞きやすいので十分使えるスピーカーにはなっている。

筆者は作業中に動画を垂れ流す程度なら全然気にならずに使えた。

せっかくイヤホン端子が付いているので外部スピーカーを繋げたくなる気持ちも湧いてきたけど…

バッテリーと充電

バッテリーは8200mAhと、10インチとしては多い方だろう。格安タブレットだと考えれば猶更だ。

2時間YouTubeを垂れ流しにしても84%→72%と驚くほどバッテリーが減らなかった。0%に近付くと急に減るのかと思ったが、そういうこともなかったので、言いたくはないがバッテリー持ちは筆者の使ったことのあるタブレットで一番良い。作業中にずっとYouTubeを再生していても全然減らない。

充電は最大でも10Wなので速くはない。事実、0%から100%の充電には4時間半以上かかった。これで困ることがあるかと言われると、あまり困らないので別にいいかな。

ぶっちゃけXiaomiのハイパーチャージもほとんど使ってないんだよね。

カメラ

リア13MP、フロント8MPであまり良いカメラではない。

リアカメラで撮影した写真はこんな感じ。ディティールの粗さや不自然な彩度が気になる。カメラは要らないという人も多いので、格安タブレットならこんなもんだろう。

フロントカメラだとこんな感じ。明るいところならギリ使い物になるかな。

短期使用レビュー

数週間使っているのだが、メインのXiaomi Padを持っていながらも意外と重宝している。特に10インチで16:10という大きさが絶妙で使いやすい。ちょっと持ち運んだり、散らかった机に置いたりと、使い勝手がいいサイズだ。

性能は格安タブレットなので良くはないし、ワンテンポ遅い動作にストレスが溜まることもあるが、価格を考えればまあ許せるかな。

まとめ

結論は意外と使える

iPadやハイエンドタブレットに比べたら当然劣るが、16000円という価格でこれだけ動くタブレットを作っているという点は凄いというか、もはや魔法で作ってるのではと思うレベル。

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